コロイデア音楽塾のギター講師、choroです。
「レッスンに興味はあるけど、どんなことを教えているのか不安」という方のためにレッスン内容を公開しています。
初心者の方も、もちろん沢山教えていますが、ここではバンドマンのギタリストとしてプロを目指す弟子とのレッスンを見せていきます。
演奏ボリュームの調整
ギタリストの演奏で差が出るのが、ギターのボリュームの調整して弾けているギタリストとそうじゃないギタリスト。
それは、ピッキングひとつひとつの強さもそうだし、ボリュームノブでの調整も然りです。
この辺の意識ってけっこう大事なんだけど、意外とできている人が少ない。
今回もちょうど、その辺についてレッスンしたので、実際どんな内容だったか伝えていきますね。
バラード曲のギタープレイ
弟子のひとりであるab initioのギタリスト 野村将寛が、自分のバンドの曲のギター演奏に悩んでいるところだったので、今回はその時のレッスン風景。
▼ちなみに、彼のバンドはこんな感じ


……ふむふむ、なるほど。
これは、いろいろ手の付けようがあるねぇ。
フルボリュームで弾かない
ギター本体についてるボリュームはフル設定の10のメモリで弾くことが基本ですが、だからと言って何でもかんでもフルテンで弾けば良いってものじゃありません。
せっかく、ボリュームノブが付いているんですから、利用しましょう。
▼弟子ギタリスト 野村のプレイ
このギタープレイはギター本体のボリュームを10で弾いてる状態なんですが、歌や周りのバンドの演奏が抑え気味にやわらかく演奏しているのに対して、ギターのアタック音が強く感じますよね?
激しいロックサウンドならそれで良いのですが、この場合、アタック感を削って丸みのあるサウンドで演奏したほうがバンドサウンドにハマります。
そんなわけで、改めて野村にギター本体のボリュームを絞って演奏してもらいました。
▼弟子ギタリスト 野村のプレイ Vol.6バージョン
ボリュームを10から6に絞っただけで、全体の演奏に馴染んできたのが分かりましたか?
たったこれだけのことで、ギターの演奏がバンドにぴったりハマってきます。
音の強さと大きさの違い
さらに細かくいうならば、ボリュームを10から6に絞ったことで、ピッキングでのダイナミクスに幅を持たせることができるようになります。
ボリューム10でバラード曲を演奏しようとすると、普通に弾くと音量が大きくなってしまいすぎるので、常にピッキングを弱くして弾いてしまいがちになります。
ですが、バラード曲ほど音量にダイナミクスを持った幅広い演奏が必要です。
これがボリュームを6に絞った状態であれば、どれだけ強く弾いても最大ボリューム6なわけですから、縮こまらずに強いピッキングをしても大丈夫になります。
こういったバラード曲のように、「ピッキングの強さは欲しいが、音量はそれほどいらない」という状態の時は、このようにギター本体のボリュームを絞って演奏します。
そうすることで、ピッキングで強く弾いたり弱く弾いたりとダイナミックな演奏が可能になります。
教える過程で僕も弾いてみたので聴いてみてください。
▼ギタリスト choroのプレイ Vol.6バージョン
このお手本を踏まえて、改めて弟子の野村にも弾いてもらいました。
やはり、自分のバンドのフレーズは、作った本人が弾くのが一番ですね。
▼弟子ギタリスト 野村のプレイ 最終バージョン
▼最初のVol.10 バージョンと聴き比べてみてください
どうですか?これだけでかなり変化があったのが分かりますか?
ほんのちょっとの工夫ですが、こういった細かい調整がプロのギタリストの間では行われています。
音の強弱、音の大小、その違いとバランスを意識して自分のプレイに生かしていってみてください。
感動を与えるためのスキルを教える授業

プロを目指すギタリストに関しては、「お金を払ってもらえるギタープレイ」が必要になってくるわけですから、その対価である「聴く人に感動を与える技術」を中心に教えています。
僕のところに習いにくるギタリストもそうですが、バンド活動をしているギタリストは、基本的な演奏スキルに関しては十分身に付いているので、特に教えることはないんです。
でも、だからこそ、みんなそういった技術を学びにくるんですね。
そんなふうに、プロを目指していて、ある程度すでに弾けるギタリストに僕が教えられるのは、表現のスキルだったり、意識を変えることだったり、ヒントを与えたりといったところなのですが、プロを目指せば目指すほど、みんな、その壁にぶつかります。
そんなわけで、スタジオの中では、会話がかなり重要な部分だったりするので、レッスン中の会話も録音しておきました。
レッスンにご興味のある方は、こちらも是非お聴き頂いて参考にして下さいね。
▲レッスン中の会話風景
リハの音源もってきたんで聞いてください~。