ここでは、シンセでの空間の埋め方、細かいリズムの入れ方、ストリングス、ホルンの使い方、またボーカルに対してのハモリ、コーラスの付け方、コーラスアレンジのコツなどが学べると思います。
ソフト音源には、NI KOMPLETE 9 ULTIMATE、audiobro LA SCORING STRINGS(LASS)、SPECTRASONICS Omnisphere、EventideのUltraChannelなどを使用。
DAWソフトは、StudioOneを使用しています。
プロのアレンジャーがどんな順序で曲作りしていくのか?その方法を盗んでアレンジのコツを掴んでみてください。
目次
この曲が、アレンジでこんなに変化します!
今回使用させて頂いたのは、こちらの楽曲。
「作曲について語るマモルさん」こと、「はと」さんの楽曲『HM』。
Jeeptaギタリストのchoroと作・編曲家のこおろぎによるそれぞれのアレンジはこちら↓
↑このアレンジ過程を見たい方は、ロックアレンジ-choro編カテゴリーへ
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この楽曲が上の動画達のアレンジになっていくまでの過程をお見せしていきます!
サビ

3日目は1コーラス目のサビを詰めていきます。
シンセで壁を作る
空間を埋める音が欲しいな。ギターみたいなエグいシンセを入れよう。
OmnisphereでSynth PolyのAggressive Synthsから選ぼう。「Apocalypse Electrodrone」にした。これもFXを外して使う。
コードトーンを調整。音がメロディの上にならずに、壁になるようにするのがコツ。
オレンジの所がシンセ。

あとはEQでベースと被る所を削る。よし、結構派手になったぞ。
▲A wall of synthesizer
リズムを追加
シンセは伸ばしているので、それに対して刻むリズムをもうちょっと入れよう。キック、スネアはサンプル、その他はNIのDAMAGE。

中域に細かい音を入れた。なんかあまり変わってないけど。
▲Rhythm of Chorus
お得意のストリングス
さて、ボーカルの裏にストリングスも入れてみようかな。
もちろん得意分野ではあるんだけど、べっ、別に、入れなくていい時は入れないんだからねっ!
音源はLAScoring Strings。簡単に打ち込むために、1つのトラックで1st ヴァイオリンとオクターブ下の2ndヴァイオリンの音が一緒に出るように設定。

ソロ音色の方が似合うっぽいので、ソロ音色にセクションの音色を少し混ぜた音で打ち込んでみる。
下はシンセで埋めたからボーカルのラインより上に配置していく。
ボーカルを伸ばしている所に駆け上がりで入って存在感を出してみる。とりあえずはこんな感じかな。
オレンジ色がストリングス、暗い黄色がボーカル、暗い青がシンセ。StudioOneは色がはっきりわけられないのでこういう時不便だ……、

この時点でオートメーションもサクっと書いてみる。たまにフワッと浮き上がってくる感じにしたい。

んで、音はこんなんです。
▲Strings for Chorus
元のボーカルを加工して仮のコーラスを入れる
コーラスつけたいな。といわけで元のボーカルをメロダインで加工してコーラスのメロディラインを作ってみよう。
3、4度上にあげて、EventideのUltraChannelで左右にダブリング。めっちゃ便利やこれ。
1画面にまとめてみました。

こんな感じに。
▲Chorus for Chorus part
コーラスは女性に歌ってもらうと面白いかもなあ。誰かに参加してもらおう。
ホルンでストリングスのラインを補強
調子に乗ってホルンも入れちゃおうかな。ストリングスのラインを補強する感じ。
強く出したい所はユニゾン、引っ込ませる所は和音にして音量をコントロールする。
赤紫っぽいのがストリングス、暗い黄色がメロディ、オレンジがホルンです。

こんなんなりました。
▲Horn for Chorus
サビはこんな感じでざっくり出来たかな。ケツにもシンセをちょっとだけ重ねて、今できてる所を通して聴いてみよう。
▲Rough arrange done for the first chorus
いつもはここまで、1コーラスざっくりとアレンジ出来た時点でクライアントに送って方向性を確認します。
この時点では音量バランスなどは気にしなくていいのですが、割と突っ込まれるので、そこも気にして調整します。
3日目終了
今日はサビのみ。これで1コーラスのざっくりとしたアレンジが終わりました。
記事書きながら6時間くらいかな。
ここまで、そこまでは悩んでないというか、悩みそうな所は後回しにしてるんですよね。
サクサク作っていって形が見えて来た方がテンション上がるので、最初のうちはそういう所に手をつけません。
後半につれて悩むところが増えるはずですのでお楽しみにw
ではでは!
次の記事はこちら
【アレンジ講座 4/10】「全体の構成を練る – 大サビと間奏」 -クラシック編-
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【アレンジ講座 2/10】「仮のベースとA、Bメロを考える」 -クラシック編-
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クラシックアレンジ-こおろぎ編カテゴリー
参考記事
今回使ったものの記事を貼っておくので参考にしてみてください。
・【ストリングス、ホーン、シネマティック・サウンド編】NI KOMPLETE 9 ULTIMATE 全部レビュー(NI DAMAGE)
・【ソフト音源】audiobro LA SCORING STRINGS(LASS) レビュー【再掲】
・【DTM】歌もの(ボカロ曲)ストリングスアレンジの打ち込みが簡単に上手になる11のコツ
・あなたも絶対欲しくなる。StudioOneの神機能6つ (Ver.2.6.1)
・【ソフト音源】モダンでソリッドで効果音も使えすぎるSPECTRASONICS Omnisphere レビュー
これ無料で配布してたんだけど有料めっちゃ高い…
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