【ミックス講座Ⅱ 6/10】ギターのEQ調整、コンプでのアタック、リリースの調整をマスター

プロのエンジニアのまず驚くところは中音域をほとんどブーストせずに、音量で調整するというところです。代わりに、250Hzや5000Hzあたりを調整しています。

また、コンプレッサーで太い音、メリハリのある音を作り出しているテクニックも大変勉強になります。
詳しく画像を使って解説していくので、コツや方法を学んで知識として役立てて頂ければと思います。

回使用した楽曲はこちら

↓ボカロ曲「井ノ頭線」。作曲者はロックバンド Jeeptaのchoro。

↑この曲のミックス、マスタリングが完成するまでの全工程を対談方式で解説していきます。

ミックス講座のカテゴリーはこちら
【ミックス講座】ボカロ曲「全力症状」カテゴリー
【ミックス講座Ⅱ】ボカロ曲「井ノ頭線」カテゴリー

レキギター編集テクニック

03

【上原翔】
では、choroさんから受け取ったデータで、ギターのミックスや音作りに関してより詳細に説明していきます。

結論から言うと、ギター類に関してはそれほどいじっていません(笑)

ミックスというのは、何か問題があるものを解決していく作業でもあるんですが、今回ギター素材類を聞いて初めに感じた事は、どのギターもアタックが強くてリリースが弱いという事でした。

たぶん、choroさんの録りの環境の問題か、初めにクリーンで録ってその後にプラグインで歪みやトレモロ等を加えていってると思うのですが、そのせいかもしれません。

どの楽器に対しても言える事なんですが、アタックとリリースというのはどちらも適正でないとダメなんです。アタックが強すぎると音の厚みがなくなってくるし、リリースが強すぎると音のメリハリがなくなってきます。

その辺りを調整するのもミックスのうちの一つです。

では、実際どうしたかを音を聞きながら解説しようと思います。

本的にアタックとリリースというのはコンプで調整します

まずこちらが元のコンプが掛かっていないもの。

次にコンプを掛けてアタックとリリースを調整したもの。

結構微妙な差ではありますが、ミックスではこういった作業の連続です。これでおおよそ3dBくらいリダクションを掛けています。
image10
トレモロのギターも同じようにこれくらいコンプを掛けています。

ッキングギターのEQ設定はこんな感じです
image07
音質的にはピークもなく自然な音質だったので、これくらいのEQです。少し太さを加えたかったので、250Hzあたりをブーストして、それと多少の抜けが欲しかったので5000Hzあたりをブーストしています。

僕のミックスではよっぽどの事がないと極端にEQをするという事はありません。EQをし過ぎると自然な音色ではなくなってくるので、ブーストやカットは2dBくらいの範囲内が多いです。

余談ですが、もし例えばギターの抜けが欲しいといって、中高域や高域をブーストするとします。そうすると他の楽器や歌もそれに合わせて中高域や高域をブーストしないと抜けてこないので、結果全体がシャカシャカで軽いものになりがちです。EQで頑張ろうとせずにまずフェーダーでバランス取るのを頑張って見ることが大切です。

ライン録りだからといって特別な事をする訳ではありません。今回の場合は音量のバラつきが結構あったので、いつもより少しきつめにコンプをかけたくらいです。

ミックスで音質をよくするというのは基本的に出来ないので、ライン録りであっても、ギターアンプ録りであってもそのままの音質を生かすしかないという事ですね(笑)

ッキングギターのパン設定は、L80、R80にしています

僕の場合は、パンを振り切る事はあまりしません。この辺りは好みにもよるのですが、ロックの場合でLとRで鳴っているギターを振り切るとステレオ感は出ますがパワーはなくなるので、その辺りの兼ね合いでL80、R80くらいにしています。

は他のギターとの関係性も含めて解説します

これがイントロ部分でのギターのみを重ねたものです。
左右のバッキングは上記のように音を作っています。
ここにトレモロギターとメロディーを弾いているソロギターが入っています。
このギターのそれぞれの役目と前後の関係を説明します。

音の前後の重なり方としては、
ソロギター→バッキングギター→トレモロギター
の順で並ぶようにしています。

ソロギターについては言うまでもなく一番前に配置します。歌とほぼ同じ扱いですね。
バッキングギターとトレモロギターの関係ですが、バッキングギターが左右で鳴っていて、その弾いている隙間に音が入ってくるという補佐としての役割になるので、そういった補佐するものは少し後ろ側に配置します。

トレモロギターのパン設定はL30、ソロギターはセンターに配置しています。トレモロギターはセンターにしても良かったんですが、ソロギターと多少分離させる為にL側にパンを振りました。

例え音が増えてきても、その音がどういった役割をしているのかという事をちゃんと考えながら配置していけばしっかりまとまってきます。

どう配置するか、どういった役割をしているのかというのはアーティストの意向によって変わってくる場合もありますが、その音を入れた意味は何なのかというのを考えて組み立てていきます。

ギターなどの上物は特にそういった事を意識してミックスするのが良いと思います。

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【ミックス講座Ⅱ 7/10】打ち込みベースのノリを出す基本とコツ

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【ミックス講座Ⅱ 5/10】ライン録りの歪みギターをコンプとEQで編集する基本テクニック

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ABOUTこの記事をかいた人

choro

2010年、Jeeptaギタリストとしてメジャーデビュー。音楽教室「コロイデア音楽塾」代表。作詞、作曲、アレンジ他、現在もメジャーアーティストを中心に(takekings、CANDY GO!GO!、サナダヒデト等)サポートギタリストとしても活動中。
バンドマンの本音、ファンとアーティストの関係、音楽ビジネスの正体など、音楽業界のウラ話を書いた「 ギタリストchoroの音楽よもやま話」は月10万PV以上の人気サイト。