ついつい楽曲を編曲するとなると、ギターなんかでいきなりコードをいじりがちになってしまいますが、僕の場合は基礎となるドラム、ベースからアレンジしていく方法をとります。
和音となる音楽的な要素をいきなり壊すと作っている側も混乱しやすいですからね。
リズム隊のアレンジから曲のイメージを膨らませていくのがコツです。
この曲が、アレンジでこんなに変化します!
今回使用させて頂いたのは、こちらの楽曲。
「作曲について語るマモルさん」こと、「はと」さんの楽曲『HM』。
Jeeptaギタリストのchoroと作・編曲家のこおろぎによるそれぞれのアレンジはこちら↓
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この楽曲が上の動画達のアレンジになっていくまでの過程をお見せしていきます!
下ごしらえ
さて、2日目。
1日目にたくさん聞き込んだので、やっと2日目に少し手を付けていく作業に入ります。
てなわけで、ドラムトラックを追加。


上の画像の感じで、ハイハットだけ打ち込んだドラムパターンをいくつか試す。
音はこちら。
▲Drum pattern #1
▲Drum pattern #2
▲Drum pattern #3
さて、何をやっているかわけがわからない方も多いかと思いますが、簡単に言うとアクセントを知る作業です。
いきなり色々入れてしまうと、こんがらがってしまうので、このくらいシンプルにすると頭でバスドラやスネアが鳴ってくれたり、ハイハットも欲しいところ欲しくないところ見えてきます。
なんとなく全体像が見えてきたので、ここからスネア、バスドラを加えてデッサンしていきます。

▲Snare drum added
▲Snare and bass drum added
仮ベースを入れる
何となくデッサンが出来たところでベースを加えていきます。
普通は、原曲にコードが付けられている時は、作曲者のイメージが含まれていることが多いのでコードも変えずにそのまま作業しますが、今回は自由にコードを変えさせて頂くことを前提で編曲しています。

まずは、原曲の弾き語りのコードのベース音をそのまま打ち込む。
▲Root notes added
元の弾き語りは、ずっと、C→Emの進行。

一番オーソドックスな楽曲は、Aメロ→Bメロ→サビといった感じがメロだけやコード進行だけで分かるけど、今回の楽曲は、Bメロ→Bメロ2→サビとか、Aサビ→Bサビ→Cサビのような雰囲気。
こういう楽曲もたくさんあるし、コードがループしててかっこいいんですが、今回は、この楽曲をAメロ→Bメロ→サビという方向に持っていきたいので、ベース音をいじってみる。

一番大きな変化は、サビの前を「B音」に変えたところかな。
これだけでも、サビ感が出てくる。
▲Tentative bass added
2日目終了
本日は、2、3時間の作業といったところでしょうか。
下準備の段階は、何度も聴き返すのにけっこう時間を使います。
上にも書いたけど、改めてこの曲のアレンジは難しいな、と感じてます。
アレンジに関して言ってしまえば、アカペラの段階でAメロ、Bメロ、サビがはっきりわかる曲は、正直余計なことしないほうがかっこ良かったりするんですよね。
今回のは、元々そういう流れじゃない曲を、そう持ってこうとしているので、大変難しい。
だけれど、言い換えれば、アレンジによって大きく変化する曲だということです。
では、次回をお楽しみに!
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