ここでは、アレンジの仕上げ段階、ストリングスの直し、トラックのトリートメント、また歌入れを外部のボーカルの方に注文するための方法など解説しています。
また、好きな言葉を歌わせる事ができるクワイア音源「VOXOS」なども使用しています。
プロのアレンジャーがどんな順序で曲作りしていくのか?そのやり方を盗んでアレンジのコツを掴んでもらえればと思います。
この曲が、アレンジでこんなに変化します!
今回使用させて頂いたのは、こちらの楽曲。
「作曲について語るマモルさん」こと、「はと」さんの楽曲『HM』。
Jeeptaギタリストのchoroと作・編曲家のこおろぎによるそれぞれのアレンジはこちら↓
↑このアレンジ過程を見たい方は、ロックアレンジ-choro編カテゴリーへ
↑このアレンジ過程を見たい方は、クラシックアレンジ-こおろぎ編カテゴリーへ
この楽曲が上の動画達のアレンジになっていくまでの過程をお見せしていきます!
微修正
まず2回目のサビ前のフィルが気になるので差し替え。もっとタイトな音にする。
間奏はもう一味欲しいな。VOXOSで声を入れてみよう。
いい感じになるように言葉を選ぶ。架空言語設定なんだけど、変な言葉になってたらどうしよう。
イントロのストリングスを直す、木管も入れる。アウトロにも…
こんな感じに。
トリートメントと整理
各トラックのトリートメントをしながら、いらないトラックを消してミックスのためのCPUパワーを確保。実は結構ギリギリ。
整理前の画面。もはや何トラックあるのかわからない…100超えてそう。
今回はグリッチをキメちゃったのでトラック数が多い。
使ってないトラックを消したり。リズムの細かい所を直したり、シンセの音色を選びなおしたり…

すっきり。音もちょっと足したり、ボリュームも整えたりして、ミックスする準備が整った。
ボーカルの最終テイク
実はちょっと前の段階で、はとさんにオケを送って歌を入れてもらってました。
ABメロは囁くように、というオーダーをして、僕のアレンジに合わせて歌ってもらってます。
ボーカルだけでなく楽器や動画など、他の方の作業が入る場合は、最低限のアレンジをした状態で音源を渡します。
そうやって他の方の素材を待ちながら自分の作業を進めていく事でトータルにかかる制作期間を短くします。
コーラス
さらに、最終テイクのボーカルに合わせてコーラスも入れてもらいます。
たびたびコーラスをお願いしているはなP∞(@hanapmugendai )さんにお願いしました。

■はなP∞(はなぴーむげんだい)
作詞・作曲、歌、演奏をはじめ、録音から編集までほぼ1人でこなすマルチクリエイター / 作詞・作曲家。2014年7月より、JAZZピアノ&ボーカルユニットKenta&Hanaのボーカリストとして、ライブ活動やニコニコ生放送での生配信をおこなっている。
■ホームページ → http://hanap.daydream.cc
くわしい活動情報はこちらまで。
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女性的で、メインより結構後ろで鳴ってるイメージ。息は多めで、張り上げない感じ。同じフレーズを2トラック。というオーダー。
ウィスパーも追加でいただきました。
ラフミックス
お2人からもらったボーカルとコーラスを入れて、大まかにバランスをとります。
エンジニアさんにミックスしてもらう時は、これをバランスの目安となる「ラフミックス」として提出します。
8日目終了
アレンジ対決ですが、本日でアレンジ自体は終わりです。後はミックスのみです。
見返してみると、ソフトシンセ大量に使ってますね。全く無意識だったわー
音源は表現のために必要だから使うだけなので、多さはクオリティに関係しないんですけどね。
ではまた!
ミックスについて詳しく知りたい方はこちらのカテゴリーをどうぞ。
ミックス講座カテゴリー記事一覧
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【アレンジ講座 9/10】「ミックス!!!」-クラシック編 –
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【アレンジ講座 7/10】「間奏と大サビを詰める」-クラシック編 –
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参考記事
今回使ったものの記事を貼っておくので参考にしてみてください。
・好きな言葉を歌わせる事ができるクワイア音源「VOXOS / EPIC VIRTUAL CHOIR」レビューと使い方とデモ
こちらはコーラスを入れてくれた、はなPさんの記事。
・歌モノをロイヤリティフリーで配布するとどうなるのか。はなP∞さんの例