ギターソロ、アドリブなどで絶対と言っても過言ではないほどよく使われるペンタトニックスケール。
そんなギタリストに必須のペンタトニックスケール表はネットで簡単に確認できますが、ただスケールをなぞって覚えるだけでは何の役にも立ちません。
スケールをなぞるだけのフレーズなんて実際の演奏で使われませんし、スケールをポジション別に覚えたってたいした使わなかったりするんですよね。
目次
ペンタトニックスケールとは?
誰もが知ってる「ドレミファソラシド」の音の並びのことを、「メジャースケール」と呼びます。
ここから、ファとシを抜いた「ドレミソラド」の音の並びを「ペンタトニックスケール」と呼びます。
「ド」から弾きはじめれば、「メジャーペンタトニックスケール」、「ラ」から弾きはじめれば「マイナーペンタトニックスケール」になります。
▲動画1:13辺り~ペンタトニックスケールについて解説しています。
画像は、5フレット=A音(ラ)がルート音になったAマイナーペンタトニックスケール、8フレット=C音(ド)から弾き始めればCメジャーペンタトニックスケールということですね。
この場合、Key=AmもしくはKey=Cに対応するわけですが、この押さえる幅や順番といった運指はKeyが変化しても変わりません。
なので、とりあえずこの運指を暗記することが、まず一番大事なわけです。
覚えるのは1ポジションでOK!
ピアノだとある音の高さは決まった鍵盤でしか出せませんが、ギターは「異弦同音」といって、例えば1弦開放弦と2弦5フレット、3弦9フレットという感じに違う弦で同じ音を出すことができます。
なので、「ドレミソラド」を弾く運指パターンも、何パターンか生まれるので、スケール表を見ると、ペンタトニックスケールは5ポジションで分けられていることが多いと思います。
ですが、実際に覚えるのはこの1ポジションだけでオッケーです。

▲まずはラの音から弾きはじめるマイナーペンタトニックスケール(ラドレミソラ)の運詞を覚えましょう。
上達レベルにつれて全てのポジションを覚えたほうがいいですが、各ポジションを流れるように自由自在に移動できないと、ただスケールをなぞるだけ、ポジションを変えるだけの全く音楽的ではない演奏になってしまいます。
アドリブを弾くにしても、1ポジションで完結したほうが自然とかっこいいソロになります。
プロでも、ほとんど1ポジションで弾く方が多いですよ。
逆に、1ポジションでバリエーションのあるフレーズを弾けるようになることが上手さの秘訣だったりもします。
▲動画0:28辺り~1ポジションで弾いているので参考にしてみて下さい。
こちらもKey=Amの伴奏なのでAmペンタトニックスケールを使用しています。
丸暗記するだけじゃダメ
この運指をただ弾くことはできるけど、いざアドリブやフレーズになると、何もできないって人が多いです。
原因としては、どこが何の音か分かっていないこと、それと、練習、特に基礎練習となると繰り返し弾かないと練習してると感じられないことです。
アドリブの基礎練習は弾かないこと

「弾くことが練習」と思っていることが、もしかすると、あなたの落とし穴かもしれません。
まずは、「練習」と「練習した気になる」の違いを認識しましょう。
1オクターブで練習する

ひとつのポジションで2オクターブありますが、いきなり2オクターブで練習すると、わけがわからなくなります。
まずは、4弦7フレットのルート音(ラ)から、1弦5フレットのルート音(ラ)までの1オクターブで練習しましょう。
そして、大事なことは、すぐ弾かないこと。
1、2度、1オクターブのペンタをなぞって音を認識したら、その音階の中で適当なメロディを口ずさんでみましょう。
あとは、その口ずさんだメロディになるように予想して、演奏するだけです。
先にメロディを口ずさむクセをつければ、ただペンタをなぞっただけのフレーズにはなりません。
チョーキングを取り入れて弾いてみよう
もうひとつ、ソロがかっこよくならない原因として、ハンマリング、プリングやチョーキングといった奏法を使わずにフルピッキングで弾いてしまうということがあります。
▼なので、ここではギターソロに必須のチョーキングを取り入れた弾き方について解説。

▲この青い丸のポジションを1音チョーキングで弾いてみましょう。
これだけでグッとギターソロっぽいかっこいいフレーズに変化するはずです。
アドリブとは何か?

アドリブとは、自分のイメージするものを音にして表現することです。
アドリブに限らず、ギターソロを作ったり、ソロでプレイ時の表現についても同じことです。
イメージが先、音が後、なんですね。
なのに、練習となると音が先になってしまう。
アドリブが上達しない人の原因は、ここが大きいと思います。
アドリブの基礎練習とは、イメージ力を鍛えること。
そこを意識して、頑張ってみてください。
お役立ち書籍
初心者に限って、スケール、スケールとやたら口にしたがるんですが、プロほど「ギターソロは考えるな、感じろ!」って感覚だと思います。
長年、色んな曲をコピーして身に付けた手癖や表現力が自然にソロに反映されてるという感じです。
この本は、そんなふうにただスケールをなぞるだけじゃなく、実際の演奏でどういったところでスライドやハンマリング・プリング、チョーキングが入るかを学べるので、演奏で使いどころのない学問としてのスケールではなく、実践して使える演奏法が学べる教則本です。
スケール、スケール言いたがるあなたには、救世主になるかも…。