コードストロークの弾き方のパターンを簡単なパワーコードを使って解説していきます。
初心者はもちろんですが、後半は中級者も見落としがちな点について語っています。
後になって上達がつまずかないように、今のうちにしっかり正しいオルタネイトピッキングをマスターしましょう。
まずは、はじめての方に向けてストロークとアルペジオの違いについての解説から、基本の練習やコツについて動画と合わせて解説していきますね。

目次
ストロークとは?
ストロークとは、「1振りで弦を弾くこと」です。(動画0:14あたり~)
つまり、コードストロークとは、コードをジャ~ンと1振りで弾く奏法のこと。
弾き語りなんかで見るジャカジャカと腕を振って弾いている動作もコードストロークです。
アルペジオとは?
アルペジオとは、「一音ずつ弾くこと」です。
日本語で「分散和音」といいます。
つまり、コードアルペジオとは、コードを1音ずつ弾く奏法のことです。
ストロークとアルペジオ。
大きく分けて、コードにはこのふたつの弾き方があります。
オルタネイトピッキングとは?
ピッキングの仕方には3種類あります。
ダウンピッキング

▲ピックを下方向に向かって弾く動作です。
最初のうちは、このダウンピッキングのみを使って練習します。
楽譜上では「⊓」の記号で書かれます。
アップピッキング

▲ピックを上方向に向かって弾く動作です。
アップピッキングのみで使われることはありませんが、名称として覚えて下さい。
楽譜上では「V」の記号で書かれます。
オルタネイトピッキング


▲ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返しながら弾く動作です。
ダウンピッキングをマスターしたら、このピッキングができるように練習していきます。
実際にコードストロークに挑戦しよう
▼挑戦するのはコレ。
左手は押さえるのが楽なパワーコードでまず弾きます。(動画0:44あたり~)

▼この楽譜をまずは、ダウンピッキングでやっていきます。(動画1:02あたり~)

スピードはゆっくりで構わないので、一定のリズムでしっかり弾けるように意識しましょう。
▼ダウンピッキングで綺麗に弾けるのを確認したら、早速オルタネイトピッキングに挑戦してみましょう。(動画1:54あたり~)

まずは、ゆっくり確実にできるスピードでダウンピッキングとアップピッキングを繰り返して演奏しましょう。
慣れたら少しずつスピードアップしていって下さい。
これができたら完璧!
初心者の方は、ダウンとアップが一定のリズムでオルタネイトピッキングが弾ければ十分です。
ここからは、中級者向けではありますが、練習内容自体は難しくないので初心者のうちから余裕があれば練習してもらって構いません。
具体的にいうと、「弾ける、弾けない」の基準ではなく、「良い音色で弾く」ための練習になります。
中級者向けといったのは、「技術力はそれなりにあるけど、表現力がイマイチ」という方が多いからです。
アップピッキングのみで弾く練習
たぶん、こんな練習方法を提示しているのはネット上で見かけないので、僕がレッスンの場でのみ教えている秘技のひとつです。(動画2:30あたり~)
ここに運よく辿り着けた方は、プロの裏技をお目にかかれていますよ(笑)

▲実際の譜面でアップピッキング(V)のみを続けて弾くようなものは存在しないのですが、こんなふうにアップピッキングのみで練習していきます。
なぜ、アップピッキングのみで練習するかというと、アップピッキングは意識しないとダウンピッキングより弱かったり、雑なピッキングになってしまうからです。
ダウンピッキングとアップピッキングが同じ音量、同じピックの角度で弾けないとバラつきのあるストロークになってしまいます。
ここがプロとアマの「なんか違う」という差です。
コードストロークひとつとっても、馬鹿にできない差があるんです。
ダウンとアップの音量を揃える練習
では、具体的な練習方法をお教えしていきます。(動画3:52あたり~)

▲まず、ダウンピッキングのみで演奏してみます。
一音ずつ音量が揃った演奏ができていれば大丈夫です。
この音量、この音色をしっかり覚えてください。

▲続いてアップピッキング。
さきほど弾いたダウンピッキングの音量、音色と全く同じ聴こえになるように意識してアップピッキングを弾いてください。
こうやって比べて弾くだけで、どれだけアップピッキングを雑に弾いていたかが分かるはずです。
このダウンのみ、アップのみを交互に繰り返して、バラつきがないように練習していきます。
それができるようになったら改めて、オルタネイトピッキングで弾いてみましょう。

▲ダウンのみ、アップのみの練習を踏まえて、オルタネイトで弾く時もダウンピッキングとアップピッキングの音量、音色が同じになるように意識して練習していきます。
これが綺麗に弾けるようになったら、もっと難しい曲、すでに覚えている曲のストロークでも挑戦してみて下さい。
必ずしも、音量を揃えて弾くことが音楽的に正しいわけではありませんが、アップピッキングをしっかりコントロールできるようになると、表現力がグッと増しますよ。