2014年、自身がレコーティングエンジニアとして担当したバンドのアルバムがCDショップ大賞を受賞。
そんな実績ある一流のプロのエンジニア上原翔が、ミキシングのコツや方法、おすすめのプラグインなどを画像を使って手順を追って詳しく解説していきます。
EQ、コンプ、パン、ディレイなどエフェクトを使った経験はあっても、実際どのように使えばいいのから、その基本を学んでいっていただければと思います。
目次
今回使用した楽曲はこちら
↓ボカロ曲「井ノ頭線」。作曲者はロックバンド Jeeptaのchoro。
↑この曲のミックス、マスタリングが完成するまでの全工程を対談方式で解説していきます。
ミックス講座のカテゴリーはこちら
【ミックス講座】ボカロ曲「全力症状」カテゴリー
【ミックス講座Ⅱ】ボカロ曲「井ノ頭線」カテゴリー
曲の原型完成

【choro】
よし、曲の原型が完成したぜ!
ここからは、実際のレコーディングの流れでいうとプリプロの作業に近いかな。
音を新たに足したり、パンのバランスや、エフェクトを掛けて曲の完成イメージを膨らませていく作業って感じです。

ギターの編集、ミックス
とりあえず、ギターを中央で鳴らすんじゃなく、微妙に音質変えて2本にしたほうが良さそうだな。
ドラムの編集、ミックス

べースの編集、ミックス

ギターの編集、ミックス2
ギターのパンももうちょっとしっかり振ったほうがいいな。パン振ったら音量感も変わるから改めてギターのボリュームの微調整。
ベース、ドラムの編集、ミックス
次は、ベースの音作りの再調整と、リズム隊(ベースとドラム)のバランスを改めて整えて…と。
ボーカルの編集、ミックス
ボーカルがちょっと馴染まない気がするので、こんな感じでコンプとリバーブをかけて、もう一度全体のボリュームのバランスを調整しよう。
全体の編集、ミックス
こんな感じでマスタートラックで最後にコンプを掛けて整えて、リバーブをちょっと足して、全体のボリューム、マスターボリュームを調整して、と…。

うーん、改めてラフミックスして聴いてみると、ちょっとテンポが遅すぎる気がするなぁ。
今のテンポ120をタイムストレッチで122と124に変更して、ちょっと聴き比べてみよう。
やっぱり今のテンポ120じゃもったりしすぎるけど、124だと細かな表情が消えてしまいそうだな。
テンポは122に決定しよう!
このテンポで、改めてボーカロイドの歌作成と、ギターをしっかり弾いて録り直しだ。
今回は、このファイルをそのまま上原さんに送るので、トラック名を分かりやすいように書き換えて…と…。
上原さーん!曲が完成したのでZIPファイルでデータ送ります!
前回の流れを踏まえて、ボーカルは「表情コントロールプロパティ」というのがあって、それの「ピッチコントロール」の「ベンドの深さ」が0%と8%のものがあります。
DTMはほぼ初心者なもので、色々とエンジニアの作業を見れるのが楽しみです!
また、個人的にも読者的にも気になるところだと思うんですが、プロのエンジニアの方が、トラック名をどう書いてるのか、色分けやマーカーなどどうしてるのかも見たいので、トラック名も普段やってるように変更して下さい!
僕のミックスの流れはお見せしましたが、いわゆる独学、無知識のミックスなので、失敗しないミックスのやり方を読者と共に学べたらと思います!
では次回、choroさんから受け取ったデータでどのようにミックスしていくか手順を踏まえて説明していこうと思います。
次の記事はこちら
【ミックス講座Ⅱ 2/10】音量調整の基本の手順を覚えて奥行きを作るコツ
「井ノ頭線」ミックスの記事一覧はこちら
【ミックス講座Ⅱ】ボカロ曲「井ノ頭線」カテゴリー
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